【メラトニンと側弯症】
メラトニンというのは、脳の中にある松果体という部分から分泌されるホルモンの一つです。
このホルモンは、私たちの体内時計や生活リズムに関係しています。
メラトニンは、セロトニンという物質から作られます。
日中は太陽の光を浴びることでメラトニンの分泌が抑制され、夜になると増加します。
メラトニンは血圧、脈拍、体温などを下げ、私たちの体を睡眠のために準備します。
朝になり明るくなると目が覚め、夜になると暗くなり眠くなるのは、このメラトニンの働きによるものです。
また、メラトニンは免疫機能や酸化防止にも影響を与えると考えられています。
それでは、側弯症とメラトニンにはどんな関係があるのでしょうか?
実は、メラトニンは脊柱(背骨)の成長にも関与しています。
研究によれば、脊柱の骨の一つである椎骨にはメラトニンの受容体が存在していることがわかっています。
脊柱の前側と後側の成長は異なるペースで進行します。
後ろの部分が早く成長が止まり、その後ろに前側の成長が追いつきます。
側弯症の特徴は、胸椎(胸部の椎骨)が平坦化したり前側に曲がったりすることです。
つまり、胸部の本来の後弯が足りないまま成長すると、胸部がまっすぐになってしまうのです。
鶏を使った実験では、松果体を除去すると100%の確率で側弯症が発症することがわかりました。
しかし、メラトニンを除去した鶏にメラトニンを与えると側弯症は発症しなかったという結果もあります。
ただし、ネズミの実験では、4本の足を持つネズミでは松果体を除去しても側弯症は発症せず、2本の前足を持つネズミでは発症することがあります。
これからもっと研究が進めば、メラトニン療法と呼ばれる方法が開発され、側弯症の進行を止める手段が見つかるかもしれません。
六甲もり鍼灸整体院
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